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言葉というのは、きわめて多様なものです。T・P・Oによって、適切に使い分けなければなりません。同時に言葉というものは、時代とともに、どんどん変化していくということも忘れてはなりません。 つまり、女たちが、どんな言葉を好み、男から聞きたがっているかを知ることが大切だということです。
ごく大ざっぱに分類すると、女の聞きたがっている言葉は、その性質によって「誠実性」と「情熱性」に分けられます。 「誠実性」というのは、ウソのない言葉です。ホンネと思われる、信頼できる言葉を女は聞きたがります。
ただ、これは寡黙なタイプの男が、ひと言ポツリともらすような場合に効果があるのであって、高倉健や渡哲也のような男に向いています。 彼らほど深みのある男はめったにいませんが、タイプとしては寡黙な人のほうがいいでしょう。そしてかなり真剣な雰囲気になったときに、タイミングよく発することが大切です。
これに対して「情熱性」のほうは、いまの時代によくマッチしたものといえます。その何よりの証拠は、いま女性に人気のあるタレントお笑い芸人たちが、申し合わせたように多弁であることからわかります。 では、立て板に水のごとくしゃべる人間のどこに、女たちは魅力を感じているのでしょうか。 それは言葉の内容よりも、その量がかもし出す「情熱性」なのです。いま人気のお笑い芸人たちは、例外なく一分間に約八百字のスピードでしゃべります。こうなると、もう言葉のシャワーといっていいでしょう。女性はこの言葉のシャワーを浴びるのがともかく好きなようです。 居酒屋へ行って、ビールやチューハイをイッキ飲みするのも、一種のシャワー感覚です。酒を飲むことが目的ではないのです。部屋で音楽をガンガン鳴らして平気なのも、音のシャワーと思っているからでしょう。 したがって、言葉をシャワーのように浴びせかけられる男は、女性の心をつかまえる第一段階では、きわめて有利であるといえます。 パーティなどに行って、一番モテない男たちを観察してみてください。共通しているのは、決まって「しゃべれない男」たちであることがわかるでしょう。
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