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女は基本的に抱かれたい動物でありますが、だからといって、女をモノにしようと目をギラつかせている男を、女は一番嫌います。女の好き嫌いには、つねに矛盾が潜んでいるといってもいいでしょう。 たとえば、女は誠実な男、信頼できる男を求めます。しかし、一方で、ワルのにおいのする男、どこか秘密めいた部分のある男にも憧れるものです。
つまり、一人の女の中に、まつたく相反する好みが同居しているのです。 たとえば、一人の女に惚れて、必死にそのことを伝えようとします。 贈りものもして、デートにも誘って、できるかぎりのことをして尽くします。その上で「ボクのいまの気持ちをわかってください」ということがあります。 それを言うときは「わかってください」ではなく「いまのボクの気持ちを知っておいてください」と言いましょう。 この言い方には、「記憶にとどめておいてくれればいい」という軽さがあるからです。 「どうしてあなたの気持ちがわからなきゃならないの」といった反発はおきません。
特に若い女性は、非常にドライになっていますから、深刻になればなるほど重く負担に感じます。「わかってくれ」は一種の強制です。 愛とか恋、友情、信頼、あるいは性的関係でも、これは人間の自由意思、感性にかかわることで、強制されるべきものではありません。それを強制される感じになると、女は強い拒否反応を示すわけです。 この重さを嫌う好例が、すぐに二人になりたがる男性を、女性はうっとうしいと思うことです。 二人っきりになって、その先に何があるかあまりにミエミエだと、たとえその女が男に対してほのかに好意を持っていたとしても、拒否反応のほうが先に立ってしまうでしょう。 その意味で、女には絶対に夢を見させなければならないのです。
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