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「もしかすると自分は女に嫌われているのではないか」という劣等感は、男なら誰でも持っています。 もし「一度もそんなことを思ったことがない」という人がいたら、その人は、はっきりいって鈍感です。とてもまともな神経の持ち主とはいえません。そして、たぶん女性の心をつかむことなどできないでしょう。
では男は対女性との関係で、どのような劣等感を持っているでしょうか。
自分は他人と比べて「どうも風采があがらないのではないか」という劣等感。これはすべての男性が一度はいだくものです。
これは容貌ほど普遍的ではありませんが、やはり多くの男性に共通する劣等感です。
最近は、女性の学力が高まってきて、下手に男が何かいおうものなら「違うわよ、それはこういうことでしょ」などといわれてしまいます。特に語学とか記憶力、それに音楽、絵画に関する致死では、女のほうが上であることが多くなってきました。
どうも晴れやかな場所とか、フォーマルな席、たくさんの人と接触するような場所に行くのが苦手である。何か気後れしてしまう。こういう劣等感を持つ人は、都会で暮らす地方出身者に多いようです。
都会の一等地の邸宅に住んで、別荘を持ち、すごい外車を乗りまわし、女性をどんなところにも気後れもなく連れて行けるような恵まれた男は、めったにいるものではありません。正直にいえば、みんな財布と相談しながらやっているのです。 にもかかわらず、他人と比べて「自分のほうが経済的に劣っている」と思い込む人もまた多いものです。 以上は女とのつきあいにおいて、男が心の底にいだくコンプレックスです。
では女は対男との関係において、どのような劣等感をいだいているのでしょうか。 実をいえば、大多数の女は、基本的には男とまったく同じ劣等感を持っているのです。 @ 容貌についていえば、ほとんどの女は「自分はさほど美人ではない」と思っています。 A 自分は、会話は下手だということです。 B 自分は、勉強があまり好きではなかったから、モノを知らないと思っています。 C 晴れやかな場所に出るだけのルックスを持ち合わせていないし、性格も、どちらかといえばネクラだと感じています。 D 自分は経済的にはそれほど恵まれていないというものです。 だいたい、一般人がいだく劣等感は、みんな同じなのです。劣等感とは、いわゆる他者肯定、自己否定なので、「自分はダメだけど、人はそうではない。うらやましい」と思っているということです。
ここから出てくる男の戦略は、自他ともに肯定するかたちです。つまり自分も認めるけれども、他人も認めるというものです。 交流分析という精神分析手法では、人間を四つのタイプに分けて考えます。 それは、 @ 自己肯定・他者否定 A 他者肯定・自己否定 B 自他否定 C 自他肯定 の四つです。 @は自分はよくて他人が悪いというのが基本的認識で、これは実力のある人間によくあるタイプですが、他人からはよく思われません。 Aは劣等感の強いタイプで、自分はダメで他人はよく見えます。 Bは自分も他人もダメだという絶望感にさいなまれるネクラ型で、これも他人に好かれるタイプとはほど遠いでしょう。 Cの自他肯定にいたって、はじめてネアカになることができ、他人ともうまくやれる心理状態になるのです。 人間は、この四つの心理状態を行きつ戻りつしていますが、女にモテるためには、とにかく自他肯定に徹することです。
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