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ごくふつうの男でも、「自分は女を守ってやっている」と思います。いまは思いやりかとやさしさの時代であることを、男は十分に承知しているからです。 けれども、女が「守ってもらいたい」と思っていることは、ほかにあるのです。それは、いままでの日本の男に一番欠けていたものかもしれません。
たとえば、自分は立派に女を守っているという男たちは、次のようなことを日常的にしているでしょうか。 ■ 雨の日に女の靴が汚れたら、自分のハンカチをダメにしてもふいてやれるか ■ 階段を下りるとき、危険のないように、そっと腕をとってあげられるか ■ 細い道路を歩くとき、必ず車道側を男が歩いているか ■ 横断歩道を渡るとき、暴走車がいないか気を配っているか ■ 彼女が寒がっていたら、自分のコートを彼女の肩にかけてやっているか 日本の男性で、まだこういうことをきちんとできる人間は、きわめて少ないでしょう。また、これをやって絵になる男も少ないのです。「いざとなったらおれだって」とドンと胸をたたいていても、日常のささいな行為までにおよんでいません。 女はこういうかたちで、自分を守ってくれる男を求めているのです。
女はベッドインが大好きな人種です。男は嫌いではないが、女のほうがより欲求は強いと思います。これは、子どもを産むという性に対する神の配慮といえましょう。 男は勃たなくなったらそれまでですが、女は俗に「灰になるまで」性的関係が可能です。また、願望もあります。 高齢化が進んで、老人の生理がだんだん解明されるにつれて、男でも80代まで可能だということがわかってきました。長寿の老人の性生活を調べたところ、なんと80代で性生活らしきことを営んでいる男が50パーセントもいるようです。 男としては、「しっかりと抱かれたい」女の欲望を満足させてやらなければなりません。それは、子どもを育てるときに食べ物を与えるのと同じくらい大切なことといえます。 男はいままで長い間、男本位の性生活をしてきました。その観点から今の女を見ると、モラルの退廃にしか思えないことが多くあります。しかしそのモラルは男優位の時代のモラルで、いままでさんざん男がやってきたことを、女がほんの少しまねしはじめたにすぎません。 古いモラルは崩壊し、これからまったく新しいモラルがつくられていくでしょう。人類の性の歴史をふりかえると、現在の性のあり方に到達するまでに、ずいぶん大きな変化をとげてきています。いままで変化したきたものが、これからも変化しないとはとうてい思えません。 抱かれたがっている女を、男はしっかり抱きとめてやらなくてはいけないのです。
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