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言葉というのは使い方一つで聞く側の受ける印象、聞き手に訴える効果に雲泥の差が出てきます。 たとえば「キミのプロポーションは抜群だけど、足はちょっと太めだね」というのと「キミの足はちょっと太めだけど、プロポーションは抜群だね」では、相手に与える心理効果は百八十度違ってくるといっていいでしょう。 前者の場合、まあほとんどの女性は「失礼だわ」と思いますが、後者なら「よく分かってるのね」とニコニコしてくれます。 使う言葉の内容がまったく同じでもこうなのです。欠点と長所を並べ替えただけの違いで、相手に与える効果はガラリと変わってくるのです。
次に大切なことは、「重要なところは繰り返す」というもので、これは女性と言葉を交わすときにも、きわめて重要なことです。
たとえば、男は一回褒められると、それをいつまでも忘れません。 入社歓迎会の席上で、「キミは将来わが社を背負って立つ人材だ」といわれたのを、30年も忘れずにいて、本当に社長になってしまったりします。だから男は一回褒めておけば、5回や10回きつく叱っても大丈夫です。
ところが女性の場合は、これがまったく反対で、「毎日でも褒められていたい動物」なのです。「ニワトリは三歩歩けばケロリと忘れる」といいますが、女性は、今日「キミは美しい」といったとしても、その有効期限は今日だけで、明日になったらまた「今日も美しい」といってやらなければ満足しません。 そこから出てくるのが「1対90の法則」で、男が1回ですむことを、女は90回繰り返す必要があるのでそんなことなら、はじめからいわないほうがいいと思うかもしれませんが、それはいけません。女は褒め言葉を欲しがるからです。
つまり、女の心を開くとか、口説くためには、何度も何度も女の喜びそうな言葉を繰り返さなければなりません。マメな男がモテるのは、そんな理由もあるのです。 それが面倒だという人は、寡黙な男に徹するしかありませんが、これは高倉健タイプにしか似合いません。基本的に、おしゃべりな時代であるいま、そうそう寡黙な男でいることはできないでしょう。 ここは「女には1対90の法則しか通用しないのだ」と覚悟を決めて、努力するしかありません。 いずれにしても、女相手に何かをするときは、しつこくやるしかありません。 テレたり、気後れしたり、面倒くさがったりしているようでは、女心は永久につかめないと心得ましょう。
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