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叱るというのは、「ホメる」のとは反対で、本来は女を口説く方法としては適してはいません。 女を口説く基本は、あくまで「ホメる」であって、「叱る」ではありません。叱るのは逆療法ですから、刺激が強すぎます。だから叱ったら、そのあと始末が非常に重要になってきます。
このあと始末、アフターケアがうまいのはヤクザではないでしょうか。ヤクザはいい女がよくつきますが、彼らがそのような女を、女王様あつかいしているわけではありません。むしろ「テメー、コノヤロー」といってゾンザイにあつかっている例も少なくありません。 けれどもヤクザはそのあとで、ちゃんと甘えさせたり、やさしくいたわったりしているのです。叱ったあとは、やさしくする、甘えさせてやることが大切です。これがあってはじめて、叱ったことの効果が出てくるのです。
要するに、叱るときは、実のある叱り方をするべきだということです。これができたかどうかは、その後の相手の態度で分かります。 叱られてジーンときていれば、以後は人が変わったように素直になり、ありのままの自分を見せるようになります。 「この人になら何でも話せる。どんな悩みでも打ち明けられる」という気になります。 タテマエのつきあいでは絶対に出てこない、心の交流が生まれます。 こうなれば、二人の距離がグッと縮まることは間違いないでしょう。
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